ここから先は、推敲中ですので、
そのつもりでお読みください。
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ポポーのハート6 焚火の前の二人
レッドの船から発射された赤く光る星の破片は、 その惑星の一つだけ
残る大陸めがけて、容赦なく次々と落ちて行った。すでに焼きつくされ、
飢餓と憎しみと争いによって破壊されたもう一つの大陸のように、残さ
れた大陸が焼きつくされ破壊つくされるのも、そお遠い話ではなかった。
暗闇の中に、焚火の明かりが揺らめいてヒューとアイの顔を照らしてい
た。ヒューは、焼き上がった肉を半分に引きちぎるとアイに渡した。二
人とも、これが三日ぶりの食べ物だった。ヒューは、アイが肉を頬張る
のをじっと見つめていた。
ヒューが見つめるアイの顔はだいぶやつれて見えた。ヒューは、あの虹
色に輝く男の事を考えていた。顔は鳥のように白い羽根で覆われ、体は
虹色に輝く布で包まれた不思議なあの男の事を。赤目の男が森の中へ姿を
消すと、あの男も何処かへ姿を消していた・・・・。
ヒューには、わからなかった。考えても、考えても、何も分からなかっ
た。今までにこんな事は一度もなかったのだ。たとえ山火事があったと
しても、森が焼きつくされるようなことは今までに無かったのだ。しかし、
もう幾つもの森が焼きつくされ人々は苦しめられ、いたるところで争いが
起こっている。それに、今度はあの男だ・・・・。その時、肉を食べ終え
たアイが心配そうにヒューにいった。「ヒュー、どうして食べないの・・
・・」ヒューは、足元に置かれた肉をもう半分に引きちぎるとアイに渡し
ていった。「俺は、これだけでいい。それは、アイが食べろ。腹の中の子
供の分だ」と言った。それから、ヒューは立ち上がるとアイの足元に咲い
ていた小さな花を摘むとアイの髪に挿してやった。